初心忘るべからずって知っていますか?
けっこう皆さん間違って使われている方が多いです
「新入社員さんなんかの時のフレッシュな気持ちを忘れないように!」
っていう意味で使っている方が多いです
「初めの志を忘れてはならない」という意味ですね
これは間違っています
初心とは「若いころの志」という意味ではありません
この言葉は約600年前の能の大成者である世阿弥の言葉です
世阿弥が60歳前後の時に書いた「花鏡」という伝書に書いてあります
「しかれば当流に万能一徳の一句あり。 初心忘るべからず。この句、三ヶ条の口伝あり。是非とも初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず。この三、よくよく口伝すべし」
と世阿弥は3つの初心について書いています
「ぜひ初心忘るべからず」
まだ未熟者で何も知らずに惨めだったころの気持ち(初心)を
生涯、忘れてはならない。
「時々の初心忘るべからず」
だんだんと上達して次のステージに立つことを総称して時々という。巣のステージに初めて立った時の何もできない自分の未熟さを時々の初心といい、これを怠ると晩年大成しない。
「老後の初心忘るべからず」
ベテランはベテランの味を出さなければならない。ベテランだからもう学ばなくてもいいという考えではそれ以上の上達はない。
3つの初心とはこのような意味だと思います
つまり世阿弥が伝えたいのは
「だんだんと成長していったとしてもなにもできなかった頃の自分を忘れないで生涯精進せよ」という意味ではないでしょうか
この世阿弥の言葉でもう一つ好きな言葉があります
「離見の見」という言葉です
ジャパネット高田さんの講演を聞いた時に高田会長が話されていました
能の世界では自分が見えている世界を「我見」と言います
そして観客から見えている世界を「離見」というそうです
能楽では我見と離見が一致する状態が最も望ましいと言われています
その一致した状態を「離見の見」といいます
我見は見えている世界
離見は見られている世界
「離見の見」とは「見せている世界」といえます
世阿弥は、「能楽の修業をした自らが見えているモノをどう見せるか」に生涯を尽くしたと言われています
先日センチュリー21の地域の合同表彰式がありました
もう上位の優秀営業マンはとんでもなくたくさんの契約をしています
その優秀営業マンと話していて私が気づいたことが、この「離見の見」なんです。
彼らは顧客が成約に至るストーリーを見せているんだなと感じました
経験が少ないと自分が見えているものがすべてに感じます
自分が思っていることと顧客が思っていることを一致させる行為が、
優秀社員の発表の中でたくさんありました
このことに何人の人が気付いたのかわかりません
でも時々の初心を忘れずにお客さんの気持ちがわかるチームになっていきたいです
次回のラリーもたくさんの思い出を作っていきたいです
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